JIS T6109:2001 歯科アマルガム用合金 Alloys for dental amalgam
1. 適用範囲 この規格は,主に銀,すず及び銅からなる歯科アマルガム用合金(以下,合金という。)の品質事項及び試験方法を規定する。合金の形態は,粉末状又は錠剤状であり,若しくは,アマルガムの作製に適するように,製造業者が合金と歯科用水銀(以下,水銀という。)の適量をカプセルに封入しているものである。 備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD(修正している),NEQ(同等でない)とする。 ISO 1559 : 1995 Dental materials−Alloys for dental amalgam (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS R 6253 耐水研磨紙 JIS T 6112 歯科用水銀 JIS Z 8801 試験用ふるい
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a) 合金 主に銀,すず及び銅からなる微細粒子状の合金で,JIS T 6112に規定される水銀と練和されるとアマルガムとなって硬化するもの。
b) カプセル入り合金及び水銀 製造業者が合金とJIS T 6112に規定される水銀をあらかじめ計量してカプセルに封入したもの。
4. 品質
4.1 化学組成
4.1.1 一般 合金の主な成分分量は,表1とする。 なお,不純物の総量は,0.1%以下とする。
4.1.2 その他の化学成分 その他の化学成分は,4.1.1に規定された以外の成分についても許容される元素であるならば容認される。ただし,その場合でも銀含有量は,40%以上でなければならない。
4.2 物理的性質 合金の物理的性質は,6.1〜6.4によって試験をしたとき,表2とする。
4.3 質量 a) 錠剤の質量の変動係数は,6.5によって試験したとき,1.5%以下であり,錠剤の質量の平均値は,製造業者が示した質量の±2%以内でなければならない。
b) あらかじめ計量された合金と水銀が封入されているカプセルに対して,合金と水銀の質量の変動係数は,6.5によって試験したとき,それぞれ1.5%以下でなければならない。
c) 合金と水銀の質量の平均値は,両方ともそれぞれ製造業者が記している質量の±2%以内でなければならない。
4.4 水銀の減少 製造業者によって適量の合金及び水銀が封入されているカプセルの場合には,アマルガム化中における各カプセルの質量減が6.6によって試験したとき,0.5mg以下とする。
4.5 異物 合金の含有する異物は,6.7によって試験したとき,5個以下とする。
5. サンプリング 試験に用いる合金は,ロットごとに少なくとも50gサンプリングできなければならない。
6. 試験方法
6.1 試験片の作製
6.1.1 温度 試験片は,すべて23±2℃で作製する。
6.1.2 アマルガム化
a) アマルガム練和物の質量は,充てん(填)後に図1に示された直径をもち,高さ8±1mmの円柱状試験片を作製するのに十分でなければならない。 なお,必要であれば金型にアマルガム練和物を少量追加して円柱状試験片の高さを調節してもよい。
b) 錠剤又は粉末として供給される合金については,練和される合金の質量,水銀の質量及びその他の練和に要する附属品が,8.1及び8.2によって製造業者が推奨する事項に適合しなければならない。
JIS T6109:2001
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