JIS T0301:2000 金属系インプラント材料の 細胞適合性評価方法
1. 適用範囲
この規格は,金属系インプラント材料の細胞適合性を,培養細胞(以下,細胞という。)を用いて評価する方法について規定する。特に,この規格においては,培地中で材料と細胞を直接接触(直接接触法)又は材料の抽出液を細胞に作用(抽出法)させ,材料表面における細胞の初期付着性及び細胞の増殖特性の観点から,参照材料に対する優劣を評価する方法に関して規定する。
2. 引用規格
付表1に示す引用規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版を適用する。 3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 3600,JIS K 3610,JIS K 3611及びJIS K 0211によるほかは,次による。
a) 金属系インプラント材料 皮下・筋肉,骨組織内などに埋入(埋植)され,生体組織と直接接触して利用される金属系生体材料。窒化処理,酸化処理などで表面改質した金属系材料も含まれる。
b) 細胞適合性 培養細胞を用いて評価される金属系インプラント材料の生体適合性で,細胞が悪影響を受けずに材料表面に付着し,増殖・機能を維持する材料の性質。
c) 参照材料 臨床的に利用され,生体適合性が明らかな金属系インプラント材料。
d) コントロール 培養シャーレ,参照材料などで実験群との対比に用いるもの。
e) 陰性対照材料 細胞の感度及び精度を検証するために使用し,細胞の初期付着及び細胞の増殖を阻害しない対照材料。
f) 陽性対照材料 細胞の感度及び精度を検証するために使用し,細胞の初期付着と細胞の増殖に対して阻害作用を示す対照材料。
g) コロニー 単一の細胞が,培地中で増殖してできる可視的な細胞集落。
h) 超純水 細胞培養に最適となるように,イオン交換,逆浸透又は限外ろ過などを行って高度に精製した純水。ただし,導電率が,25±2℃で5.5洀匀一洀0.055洀匀一洀下,比抵抗は,約0.18M埿攀洀18M埿cm) 以上となる。
i) 滅菌 対象物中のすべての微生物を殺菌又は除去する操作。主な滅菌操作は,次による。
1) 乾熱滅菌 乾熱滅菌器を用い,180℃で1時間以上行う滅菌。ピペットなどのガラス器具類の滅菌は,この方法による。
2) 高圧蒸気(オートクレーブ)滅菌 高圧蒸気滅菌器を用い,121℃で15分間以上行う滅菌。高圧蒸気滅菌器が使用可能なイーグルMEM溶液,PBS (−) 溶液,ろ過滅菌器,チップなどの滅菌は,こ
JIS T0301:2000
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