JIS S0022:2001 高齢者・障害者配慮設計指針−包装・容器−開封性試験方法Guidelines for all people including elderly and people with disabilities−Packaging and receptacles−Test methods for opening
序文 握力が低下した高齢者等から食品,日用雑貨品などに用いられている包装・容器について,開けにくいという声が出されている。この規格は,そのような要望に応えるため,包装・容器の開けやすさを評価するための開封性試験方法について規定している。
1.適用範囲 この規格は,握力の低下が見られる高齢者を含むすべての人が使用する JIS S 0021 に規定する消費生活製品の包装・容器(袋を含む。)の開封性を試験する方法について規定する。
2.引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS S 0021 高齢者・障害者配慮設計指針−包装・容器JIS Z 8401 数値の丸め方3.定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
a)舌部 ヒートシール半剛性容器又は紙容器の一部に指先で引き上げることによって開封できるつまみ部分。
b)切込み フィルム容器の外周の一部に入れた切り口。
c)プルタブ容器 容器の上部又は側部の輪に指をかけて引き上げて開封する容器。フルオープンタブ容器,ステイオンタブ容器,タブ付ふた容器等の総称。
d)フルオープンタブ容器 タブを引き上げることによって缶上部全体が開く容器。
e)ステイオンタブ容器 タブを引き上げて開いた後,タブを戻し切り離さない状態で使用する容器。
4.開封方式による容器の分類 開封方式による容器の分類は,次による。
a)ヒートシール軟包装袋
b)ヒートシール半剛性容器
c)ねじぶた容器
d)プルタブ容器
e)屋根形紙パック容器
5.試験の一般条件 試験場所の温湿度条件は,温度 23±2℃,相対湿度 (50±10) %とし,試験に先立って,試料をこの条件に平衡させるように前処理を行う。ただし,この条件以外の特別な前処理条件を必要とする場合には,受渡当事者間の協定によって実施することができ,報告にはその旨を明記する。
6.開封性試験方法6.1ヒートシール軟包装袋
6.1.1試験装置 装置は,図 1 に示すような自由に回転するつり下げ用クランプのついた支持台及び引張強さ測定器を用いる。なお,判定に疑義を生じない場合は簡易形のプッシュプルゲージでもよい。この場合,素手で開封するときの速度で引っ張る。
6.1.2試料 市販のヒートシール軟包装袋をそのまま用いる。
6.1.3操作 ヒートシール軟包装袋の引裂位置から見て,図 1 に示すように引裂位置を挟んで一方を自由に回転するクランプで包装袋を挟み,もう一方を非固定のクランプで挟み,そのクランプに取り付けたひもによって,ヒートシール軟包装袋の開封線に沿って直角方向に 500mm/min の速度で引っ張って 20mm 引き裂き,そのときの最大引裂力を読みとる。ただし,すべてを開封して使用するものにあっては,引きちぎれるまで行う。
JIS S0022:2001
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