JIS S0011:2000 高齢者・障害者配慮設計指針− 消費生活用製品における凸点及び凸バー Ergonomics-Accessible design- Tactile dots and bars on consumer products
1 適用範囲
この規格は,高齢者及び障害のある人を含む全ての人のアクセシビリティーを向上させる目的で,消費生活用製品における凸点及び凸バーの表示方法及び設計について規定する。
この規格は,視覚に障害のある人及び視覚に障害のない人が,視覚情報に頼らずに消費生活用製品を使用する場合に適用できる。ただし,触覚による感触,振動などの方法及び三角形,四角形などの触覚記号並びに音,音声及び視覚的表示を利用した代替様式は,この規格では適用しない。 注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 24503:2011,Ergonomics−Accessible design−Tactile dots and bars on consumer products(IDT) なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”ことを示す。
2 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
2.1 消費生活用製品(consumer product) 業務用ではなく個人用として,個人が入手し使用することを意図した製品。
2.2 操作部(control) 操作者の行為に直接反応する装置で,操作者が圧力を加えるなどの操作部分。
2.3 機能(function) 操作部の操作によって開始される作用。
2.4 触知記号(tactile symbol) 触覚によって認識可能な形状。 2.5 凸点(tactile dot) 凸状の丸い点の触知記号。
2.6 凸バー(tactile bar) 凸状の横バーの触知記号。
3 凸点及び凸バーを表示する操作部
3.1 一般 凸点及び凸バーは,次の目的で機器の操作部に表示する(図1及び図JA.1を参照)。
a) 操作部の機能識別 b) ボタン配列の位置情報 3.2 操作部の機能識別のための凸点及び凸バー
3.2.1 機能を開始又は停止/キャンセルする操作部 製品の基本機能を開始させる操作部には凸点とし,製品の基本機能を停止/キャンセルさせる操作部には凸バーを表示する。 基本機能の開始,停止を兼用する入切スイッチなどの操作部には凸点だけとする。
3.2.2 電源の操作部 独立した電源操作部が,形状,サイズなどによって触覚で認識できない場合には,凸点は電源操作部に表示することが望ましい。ただし,電源操作部と基本機能を開始させる操作部との形状及びサイズが酷似し,かつ,近接している場合には,電源操作部の凸点を省略することが望ましい。
3.2.3 増加/減少機能をもつ操作部 増加/減少機能をもつ操作部については,操作部の“増加側”に凸点を表示する。また,増加/減少機能をもつ操作部が複数並んでいる場合,凸点を表示する操作部を選択することができる。 例 使用頻度の高い操作部の増加側に凸点を表示する場合がある。
JIS S0011:2000
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