JIS R7606:2000

01-03-2023 comment

JIS R7606:2000 炭素繊維−単繊維の引張特性の試験方法 Carbon fibre−Determination of the tensile properties of the single-filament specimens
1. 適用範囲
この規格は,マルチフィラメントヤーン,ストランド,ステープルファイバー,ステープル,トウヤーン,織物,組物,編物及びマットを構成する炭素繊維の単繊維の引張特性の測定方法について規定する。
2. 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格のうちで,発効年(又は発行年)を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年(又は発行年)を付記していない引用規格は,最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 7100 プラスチック−状態調節及び試験のための標準雰囲気 備考 ISO 291, Plastics−Standard atmospheres for conditioning and testingからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS K 7161 : 1994 プラスチック−引張特性の試験方法 第1部:通則 備考 ISO 527-1 : 1993, Plastics−Determination of tensile properties−Part 1 : General principlesからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS R 7604 : 1999 炭素繊維−サイジング剤付着率の試験方法 備考 ISO 10548 : 1994, Carbon fibre−Determination of size contentからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS R 7607 : 2000 炭素繊維−単繊維の直径及び断面積の試験方法 備考 ISO 11567 : 1995, Carbon fibre−Determination of filament diameter and cross-sectional areaからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
3. 定義 この規格で使用される用語で,JIS K 7161で定義される以外のものは,次による。
3.1 装置コンプライアンス 試験装置,試験片つかみ装置及び台紙に関する伸びの補正係数。
3.2 試験片台紙 紙,金属又は樹脂のシートで,試験片試長に対応した長さの穴が開いた,試験片を固定するもの。
3.3 コード弾性率 応力−伸び曲線の2標点問の応力の変化を,それに相当する伸びの変化で除して求めるこう(勾)配。
4. 原理 単繊維試験片を切断するまで一定の速度で引張りの荷重と伸びの関係を記録する。引張強さと引張弾性率は,荷重と伸びの関係及び断面積から算出する。引張弾性率は,2標点間の応力の変化をそれに相当する伸びの変化で除して求める。弾性率は,2標点間の応力を基準にするA法又は2標点間の伸びを基準にするB法から計算する。伸びの変化は,装置コンプライアンスで補正する。断面積は,別途測定する。 応力とひずみの関係は,直線ではないから2標点間のこう配のコード弾性率で表す。コード弾性率は,A法とB法とでは採用する2標点の位置が異なるので,同一結果を与えない場合がある。
5. 装置及び材料
5.1 引張試験機 引張試験機は,定速緊張形で荷重と伸びの関係が自動的に記録できるものであり,試験片の伸びを計算するためにクロスヘッドの移動量が記録できること。また,つかみ具は,平滑な表面であること。また,荷重測定の精度は,1%以内であること。 5.2 試験片台紙 試験片台紙は,図1に示す形状の,25mm±0.5mmの長さの穴の開いたもの。また,シートはつかみ部でのミスアラインメントを最小にするため,できるだけ薄くすることが望ましく,0.1mmの厚みが望ましい。

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