JIS R2611:2001 耐火断熱れんが Insulating fire bricks
1. 適用範囲
この規格は,熱伝導率が低く,蓄熱量が小さく主として炉壁からの放散熱量軽減のために使用される耐火断熱れんがの特性表示方法を規定する。 備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD(修正している),NEQ(同等でない)とする。 ISO 2245 : 1990 Shaped insulating refractory products−Classification (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS R 2613 耐火断熱れんが−加熱による残存線変化率測定方法 備考 ISO 2477 : 1987, Shaped insulating refracory products−Determination of permanent change in dimensions on heatingからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。 JIS R 2614 耐火断熱れんがの比重及び真気孔率測定方法 備考 ISO 5016 : 1997, Shaped insulating refractory products−Determimation of bulk density and true porosityからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS R 2616 耐火断熱れんがの熱伝導率の試験方法
備考 ISO 8894-1 : 1987, Refractory materials−Determination of thermal conductivity−Part1 : Hotwire method (cross-array) からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
3. 特性の表示
3.1 表示項目 耐火断熱れんがの特性は,次の項目で表示する。
a) 残存線変化率が±2%を超えない温度 (℃)
b) かさ比重
c) 熱伝導率 [W/ (m・K) 600℃±10℃]
3.2 表示方法 表示項目をa)-b)-c)のようにファイホンで結び,次の具体例のように表示する。 具体例 900−0.50−0.15 4. 測定 この規格に用いる耐火断熱れんがの特性は,次の方法で測定する。
4.1 残存線変化率が±2%を超えない温度 (℃) JIS R 2613によって,耐火断熱れんがの残存線変化率を100℃単位で測定し,測定値が±2%を超えない最高温度をもって特性値とする。
4.2 かさ比重 耐火断熱れんがのかさ比重は,JIS R 2614によって求めた値の0.05に満たない部分を切り上げ,0.05単位の数値を測定値とする。そして,この値を表示に用いることができる。
4.3 熱伝導率 [W/ (m・K) 600℃±10℃] JIS R 2616の熱線法によって,600℃±10℃における熱伝導率の測定値を求める。表示には測定値を下回らない0.01単位の値を用いることができる。
5. 製品表示 耐火断熱れんがには,1個ごと及び1包装ごとに容易に消えない方法で少なくとも次の事項を表示する。
a) 特性
b) 製造業者名又はその略号 なお,1個ごとの表示の場合は,特性の代わりに特性を認識できる略号又は符号を用いてもよい。
JIS R2611:2001
PS:Thank you for your support!