JIS L3416:2000 面ファスナ
1.適用範囲
この規格は,一般衣料,身の回り品に用いる面ファスナ(以下,ファスナという。)について規定する。ただし,合成繊維製のものに限る。
2.引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。JIS L 0105 繊維製品の物理試験方法通則JIS L 0122 縫製用語JIS L 0213 繊維雑品用語
JIS L 0217 繊維製品の取扱いに関する表示記号及びその表示方法
JIS L 0844 洗濯に対する染色堅ろう度試験方法JIS L 0860 ドライクリーニングに対する染色堅ろう度試験方法JIS L 1018 ニット生地試験方法
JIS L 1096 一般織物試験方法
JIS Z 8401 数値の丸め方3.定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS L 0122 及び JIS L 0213 によるほか,次のとおりとする。
a)フックテープ 釣針状のパイルによって引掛かり機能をもつテープ。
b)マッシュルームテープ きのこ状(マッシュルーム状)のパイルによって引掛かり機能をもつテープ。マッシュテープともいう。
c)ループテープ フックテープ又はマッシュルームテープに対応する機能をもつテープで,わな(輪奈)状のパイルを構成する繊維が集束している状態のもの。
d)ナッピングテープ フックテープ又はマッシュルームテープに対応する機能をもつテープで,わな状のパイルを構成する繊維が分散(ナッピング)している状態のもの。ナップテープともいう。
e)有効幅 両耳を除いたファスナの幅。
f)接着強さ 接着されたファスナの二面間の結合の強さ。
6.材料 原糸は,ファスナに適したもので,加工むら,汚れなど品質を損なう欠点がないものを用いる。
7.試験方法
7.1共通的事項 共通的事項は,次のとおりとする。
a)試料の準備 試料は,JIS L 0105 の 4.3(試料又は試験片)に規定する標準状態にする。
b)試験場所 試験場所は,JIS L 0105 の
4.1(試験場所)による。c)接着強さ及び接着強さ保持率の試験結果の表し方 接着強さ及び接着強さ保持率の試験結果の表し方は,各試験での測定値を各試験に規定する計算式によって算出し,それらの数値を
JIS Z 8401 によって規格値の 1 けた下の位に丸め,さらに,それらの数値から平均値を算出し,JIS Z 8401 によって規格値と同じ位に丸める。7.2外観 外観の状態及び程度は,視感によって調べる。7.3幅及び長さ 幅は,JIS L 1018 の 8.2(幅)又は JIS L 1096 の
8.2(幅)によって,ファスナの全幅及び有効幅を 1mm まで測定し,長さは,JIS L 1018 の
8.3(長さ)又は JIS L 1096 の 8.3(長さ)によって,ファスナの全長を 1cm まで測定する。試験結果は,幅については平均値で表し,長さについては測定値で表す。7.4接着強さ7.4.1引張せん断強さa)装置 装置は,次のとおりとする。
1)引張試験機 自記記録計付定速伸長形引張試験機とする。
2)試験片接着用ローラ ファスナの有効幅 1cm 当たり 1.0±0.2kg の質量がある円筒形のローラで,表面が滑らかなもの(以下,ローラという。)とする。b)操作 7.1a)の試料から 5 枚の試験片(6)を採取し,図 1 のように長さ方向の 5cm 間を長さ方向と平行にファスナの有効幅全体を重ね合わせた後,ローラを 2 往復してファスナを接着する。次に,接着した試験片を図 2 に示すように引張試験機のつかみに装着し,引張速度 30cm/min で操作し,分離に至るまでの間の最大引張せん断荷重を測定し,次の式によって単位面積当たりの引張せん断強さを算出し,5枚の試験片の平均値を求める。
JIS L3416:2000
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