JIS L0809:2001 計器による変退色及び汚染の判定方法 Instrumental determination of colour fastness− Change in colour and staining
1. 適用範囲 この規格は,染色堅ろう度試験を行った試験片の変退色用グレースケール等級及び添付白布の汚染用グレースケール等級との対応値を,計器を用いて計測評価し,変退色及び汚染の程度を判定する方法について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS L 0801 染色堅ろう度試験方法通則 JIS L 0803 染色堅ろう度試験用添付白布
JIS L 0804 変退色用グレースケール JIS L 0805 汚染用グレースケール JIS Z 8722 色の測定方法−反射及び透過物体色
3. 要旨 染色堅ろう度試験前後の試験片及び添付白布の三刺激値X10,Y10,Z10又は三刺激値XC,YC,ZCを測定し,変退色用グレースケールの対応計測値NC#から変退色用グレースケール等級値を,また,汚染用グレースケールの対応計測値NSから汚染用グレースケール等級値を求める。
4. 装置及び材料 装置及び材料は,次のものを用いる。
a) 測色計 測色計は,JIS Z 8722に規定する分光測色方法又は刺激値直読方法によって,標準の光D65,10度視野の三刺激値X10,Y10,Z10又は標準の光C,2度視野の三刺激値XC,YC,ZCを測定できるものとする。また,6.b)に規定する式を直接演算し,6.c)に規定する,JIS L 0804に規定する変退色用グレースケール等級及び/又はJIS L 0805に規定する汚染用グレースケール等級のそれぞれの対応値を等級値に変換表示できるものを含む。
b) 添付白布 白布汚染を評価するための添付白布は,JIS L 0803に規定するものを用いる。
5. 試験片及び添付白布の調整 染色堅ろう度試験終了後の試験片及び添付白布は,JIS L 0801の6.(試験片,添付白布などの水分調整)によって,調整する。
6. 操作 操作は,次による。 三刺激値からの直接演算機能を具備していない測色計を用いて測色した場合は,
b)に規定する計算方法によって等級対応値を算定し,c)に規定する方法によってグレースケール等級に変換する。
a) 測色 染色堅ろう度試験実施前後の試験片又は添付白布を測色計の測色面に装着し,測色する。このとき,透過による測定誤差を避けるため,未試験の試験片又は添付白布を測色対象試験片の下に数枚重ねて測色する。重ねた試験片又は添付白布の枚数は,報告書に記載する。 なお,試料の照明は,原則として1 200lxとする。また,分光測色方法による場合の分光波長間隔は5nm,10nm又は20nmのいずれかによるが,5nmにすることが望ましい。
b) 等級対応値の計算法 変退色又は白布汚染の等級対応値(NC#又はNS)は,包括統一式を元にした次の変退色評価式又は白布汚染評価式によって算定し,四捨五入によって小数第2位まで求める。ただし,式中の対数項は自然対数 (loge) に代えてもよい。
JIS L0809:2001
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