JIS K6951:2000

01-03-2023 comment

JIS K6951:2000 プラスチック−水系培養液中の 好気的究極生分解度の求め方 −発生二酸化炭素量の測定による方法
1. 適用範囲 この規格は,発生二酸化炭素量を測定することによって,成形添加物を含むプラスチック材料の好気的生分解度を求めるための方法について規定する。試験材料は,水系培養液による実験室条件下で,活性汚泥,コンポスト又は土壌からの植種源に暴露される。
もし,植種源として非じゅん(馴)化活性汚泥を用いる場合には,この試験は,水系自然環境下での生分解過程を模擬し,混合又は予暴露植種源を用いる場合は,試験材料のあらゆる生分解性の可能性を検討する方法である。
この規格に使用された条件は,必ずしも最大の生分解が生じる最適条件に対応しないが,あらゆる生分解性の可能性又は自然環境下でのプラスチック材料の生分解性の尺度を測定するように定められている。 この方法は,炭素収支を計算することによって,生分解度の試験を向上させるものである(任意,附属書C参照)。
− 天然及び/又は合成高分子,共重合体又は,これらの混合物;
− 可塑剤,着色材又は他の物質のような添加物を含むプラスチック材料;
− 水溶性高分子;
− 植種源に存在する微生物に試験条件下で阻害的でない材料。阻害性効果は,阻害対照を使用するか,又は他の適切な方法(例えば,ISO 8192参照)によって決定できる。もし試験材料が,植種源に阻害的で,低い試験濃度であるなら,他の植種源又は予暴露植種源を用いることができる。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけが,この規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。
3. 定義 この規格では,次の定義を適用する。
3.1 好気的究極生分解 (ultimate aerobic biodegradation) 微生物による酸素の存在下での,有機物の二酸化炭素,水及び存在する他の元素の無機塩(無機質化)並びに新しいバイオマスへの分解。
3.2 活性汚泥 (activated sludge) 細菌又は他の微生物の成長によって好気的廃水処理において溶存酸素の存在下,作られるバイオマス。
3.3 活性汚泥の懸濁固形物濃度 (concentration of suspended solids of an activated sludge) 既知量の活性汚泥をろ過又は遠心分離し,105℃で一定質量になるまで乾燥することによって得られた固形物量。
3.4 溶存無機炭素量 DIC (dissolved inorganic carbon) 特定の相分離,例えば,15分間,40 000ms-2の遠心分離又は,0.2洀洀0.45洀径の孔をもつ膜を用いる膜ろ過によって除去不可能な水中の無機炭素部分。
3.5 理論的発生二酸化炭素量 ThCO2 (theoretical amount of released carbon dioxide) 化学物質が,完全に酸化されるときに発生する二酸化炭素の最大理論量。分子式から計算され,試験物質1mg又は1g当たり必要とされるmg-二酸化炭素量として表される。
3.6 全有機炭素量 TOC (total organic carbon) 水溶液及び水懸濁中の有機物に存在する有機炭素の総量。

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