JIS F8431:2000

01-01-2023 comment

JIS F8431:2000 船用蛍光灯安定器
1. 適用範囲 この規格は,船で使用する定格周波数60Hz,電源電圧250V以下の蛍光灯に用い,周囲温度50℃以下の状態で使用する蛍光灯安定器(以下,安定器という。)について規定する。 備考 スタータ形ランプと組み合わせる安定器はこの規格の本体に,ラピッドスタート形ランプと組み合わせる安定器は附属書1にそれぞれ規定する。 なお,スタータ形ランプと組み合わせる安定器は低力率の安定器,ラピッドスタート形ランプと組み合わせる安定器は,高力率の安定器として規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版を適用する。
JIS C 4908 電気機器用コンデンサ
JIS C 7601 蛍光ランプ(一般照明用)
JIS C 8108 蛍光灯安定器
JIS F 8006 船用電気器具の振動検査通則
JIS Z 8113 照明用語 3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS C 8108及びJIS Z 8113によるほか,次による。
a) 安定器 チョークコイル又は変圧器で構成され,スタータと組み合わせて蛍光ランプの放電を適正に始動,安定させるために使われるもの。
b) 試験用ランプ 安定器を検査するために負荷として使用するエージングによって性能が安定した蛍光ランプ(少なくとも100時間以上使用したランプ)。その特性は,附属書2表1による。
c) 定格入力電圧 安定器及び蛍光ランプを含む回路の入力端子間に加える電圧。
d) 定格入力電流 周囲温度25℃において試験用ランプを負荷とし,入力端子間に定格周波数の定格入力電圧を加え,安定した状態のときの入力電流の基準値。
e) 電力損 周囲温度25℃において試験用ランプを負荷とし,入力端子間に定格周波数の定格入力電圧を加え,安定した状態のときの安定器の電力損。
f) 定格二次電圧 変圧器形安定器の入力端子間に定格周波数の定格入力電圧を加えたときの二次無負荷電圧の基準値。
g) 異常温度上昇 試験用ランプを負荷とし,スタータを短絡して,安定器の入力端子間に定格周波数の定格入力電圧を加え,各部の温度が一定となったときの温度上昇値。
4. 種類及び特性 安定器の種類及び特性は,表1に示すとおりとする。
なお,種類は,形式及び定格入力電圧によって区分する。
5. 性能 安定器は,次に規定する性能を備えていなければならない。
a) 耐振性 耐振性は,次による。
1) 共振 振動数5〜16.7Hzの間で複振幅0.75mmの振動を3軸(上下,左右,前後)方向に加え,有害な共振点があってはならない。
2) 定振動 1)において,安定器に共振が認められる軸方向については,最も有害と認められる共振振動数で,複振幅0.75mmの振動を15分間,また共振が認められない軸方向については,16.7Hzで複振幅1mmの振動を30分間加え,各部に異状があってはならない。 b) 入力電流 入力電流は,表1の定格入力電流に対し,FBM-Cは±10%,FBM-Tは±15%の範囲内になければならない。
c) 作動性能 作動性能は,次による。
1) 始動性能 定格周波数において,定格入力電圧が±10%の範囲で変化しても始動しなければならない。また,定格入力電圧において,周波数が定格周波数の±5%変化しても始動しなければならない。 備考 定格電圧が100Vで6〜20Wのチョーク形安定器の場合,ランプの始動試験電圧がJIS C 7601の規定上では94Vであるため,入力電圧が−10%のとき,ランプの性能上ランプが始動しないこともありうる点に注意する必要がある。
2) 点灯持続性能 定格周波数において,定格入力電圧115V及び220VのFBM-Cは20%,その他のものは15%入力電圧を下げても点灯を持続しなければならない。
d) 温度上昇 温度上昇の限度及び異常温度上昇の限度は,表2の値以下とする。

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