JIS E2220:2001 電車線路用より線スリーブ Electric traction overhead lines−Connecting sleeves of stranded conductors
1. 適用範囲 この規格は,電車線路に使用する電線及びワイヤ(以下,電線という。)を,圧縮接続法によって接続するのに用いるスリーブ(以下,スリーブという。)について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0405 普通公差−第1部:個々に公差の指示がない長さ寸法及び角度寸法に対する公差 JIS C 3102 電気用軟銅線 JIS C 3105 硬銅より線
JIS C 3109 硬アルミニウムより線 JIS E 2001 電車線路用金具用語
JIS E 2002 電車線路用金具試験方法
JIS G 3537 亜鉛めっき鋼より線 JIS G 4051 機械構造用炭素鋼鋼材
JIS H 2110 電気用アルミニウム地金
JIS H 2121 電気銅地金
JIS H 3250 銅及び銅合金棒 JIS H 3300 銅及び銅合金継目無管
JIS H 4040 アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線 JIS H 4080 アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
JIS H 8641 溶融亜鉛めっき
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,
JIS E 2001による。
4. 種類及び記号 スリーブの種類は接続方法によって,記号は接続方法及び適用電線によって分類し,表1による。
5. 品質
5.1 外観 スリーブの外観は,次による。
a) スリーブには,さび,裂け目,割れ,著しい偏肉など使用上有害な欠陥があってはならない。また,鋳物の部品は,10.3.1によって試験をしたとき肌荒れ,きず,ひび,鋳ばり又は鋳巣があってはならない。
b) 振動による素線の断線を防止するため,端部は面取りをする。
c) スリーブに適用電線を挿入し,適合したダイスで圧縮し,10.1.1によって試験を行ったとき,き裂,開口などの欠陥を生じてはならない。
5.2 性能 スリーブの性能は,次による。
5.2.1 最大引張荷重 スリーブの最大引張荷重は,10.1.2によって試験を行ったとき,表2及び表3によるものとし,各部の破壊,供試電線からの離脱などがあってはならない。 なお,硬銅より線と硬アルミニウムより線とを接続するジャンパスリーブの最大引張荷重の基準とする適用電線の引張荷重は,その小さい方を適用し,Y分岐スリーブの分岐側電線の引張荷重は,25kN以上とする。
5.2.2 接続部電気抵抗 スリーブの接続部電気抵抗は,10.2によって試験を行ったとき,表4による。 表4 接続部電気抵抗 種類 記号 接続部電気抵抗 直線スリーブ,ジャンパスリーブ及び補修スリーブ SC,SH,JC及びRC スリーブの長さと同長の適用電線の電気抵抗の95%以下
SA,JA及びRA スリーブの長さと同長の適用電線の電気抵抗以下 平行分岐スリーブ及びY分岐スリーブ PC及びYC スリーブの長さと同長の分岐線側適用電線の電気抵抗の95%以下 PA スリーブの長さと同長の分岐線側適用電線の電気抵抗以下 備考 硬銅より線と硬アルミニウムより線とを接続するジャンパスリーブの接続部電気抵抗の基準とする適用電線の電気抵抗は,その大きい方を適用する。
JIS E2220:2001
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