JIS B8830:2001 クレーン−風荷重の評価 Cranes−Wind load assessment
1. 適用範囲
この規格はクレーンの風荷重に関するものである。風荷重の計算は,単純化した計算方法で行うよう規定してある。風は,あらゆる方向から水平に,一定の速度で吹き,クレーンの構造部分には静的な荷重として作用するものとする。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD(修正している),NEQ(同等でない)とする。 ISO 4302 : 1981, Cranes−Wind load assessment (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最新版(追補を含む)を適用する。
JIS B 0146-1 クレーン用語 第1部:一般 備考 ISO 4306-1 : 1986, Cranes−Vocabulary−Part 1: Generalからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0146-1によるほか,次による。
風 速 (wind speed) 計算の根拠として使用される風速。 速度圧 (wind pressure) 単位面積当たりの風荷重。 風力係数 (force coefficient) 構造物の形状に応じて決まる係数。 受圧面積 (load area) 風の方向に垂直な面への投影面積。 充実率 (solidity ratio) 風を受ける面の輪郭で囲まれる面積に対する投影面積の比。 間隔率 (spacing ratio) 相対する面間の距離と風の正面を向いた部材の幅との比。
4. 風荷重
4.1 風荷重の計算 クレーンに作用する風荷重は,次の式により計算する。
4.2 速度圧 速度圧は,次の式により求める 作動時 24mN83hq 停止時 24mN980hq ここに,
h: 地上からの高さ (m)。ただし,最小16mとする。 備考 作動時風速は16m/s,停止時風速は55m/sとして,上記速度圧の算定式を導いている。
4.3 風力係数 風力係数は,構造物の形状に応じ,表1の値をとる。ただし,風洞実験,又は実物大模型試験によって得た値を使用してもよい。
JIS B8830:2001
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