JIS A8324:2001 土工機械− 電線及びケーブル−識別の原則 Earth-moving machinery− Electrical wires and cables−Principles of identification and marking
1. 適用範囲
この規格は,土工機械の電気回路で部品の接続に使用する電線及びケーブルの識別コードと記号の基本的事項について規定する。
この規格は,交流発電機,継電器などの電気部品内に組み込まれた電線及びケーブルは含まない。 この規格は,JIS A 8308に規定された土工機械に適用する。 備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を示す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD(修正している),NEQ(同等でない)とする。 ISO 9247 Earth-moving machinery−Electrical wires and cables-Principles of identification and marking及びAmendment 1 : 1998 to ISO 1947 : 1990 (IDT)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。
これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 8308 土工機械−基本的機種−用語 備考 ISO 6165 : 1997, Earth-moving machinery−Basic types−Vocabularyが,この規格と一致している。 ISO 6749 : 1984 Earth-moving machinery−Preservation and storage
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次による。
3.1 電気回路 (electrical circuit) 電源の極から作動部品に導かれ再び電源の他の極に戻るケーブルによって接続された一連の電気部品からなる回路(接地回路を含む。)。
3.2 電気部品 (electrical component) 蓄電,発電,分流,変電又は電力消費若しくは電気的接続をするための機能を包含した部品。 3.3 ケーブル (electrical cable) 電気的に絶縁されたよ(撚)りのある導線で,単一の電流通路を作るために使用するもの。 3.4 電線 (electrical wire) 電気的に絶縁されたよ(撚)りのない導線で,単一の電流通路を作るために使用するもの。
4. 識別番号 電線及びケーブルの識別 電線及びケーブルは,番号,色,文字記号若しくは他の識別記号,又はこれらの組み合わせによって,4.1〜4.4の規定に従って識別する。
4.1 識別番号 電線及びケーブルの識別には,番号,記号又は数字に大文字を組み合わせたものを使用してもよい。数字と間違いやすいB,D,I,O,Q,S,Zなどの文字は除外する。 各電線又はケーブルの両端の識別は同一のものとする。一度使用した識別は,電気部品を通過した後で変更するものとする。ただし,端子,接続器,よ(撚)り継ぎ又は通常の接合点を通過するときは,変更してはならない。
4.2 識別色
4.2.1 電線及びケーブルの識別には,全長にわたって着色した絶縁体を使用したり,電線又はケーブルの両端に色帯を使用してもよい。基本の識別には異なる色を使用する。もし,追加の識別が必要なときは,基本色に対して補色などの色線,プラスチックなどの絶縁性の帯又は付け札を使用する。環境条件によって変色しやすい色,色調又は照明によって誤認しやすいものは使用してはならない。
4.2.2 アース側が負の場合(電池の負側)の識別は,4.1及び4.2.1の規定から除外する。 数字の0,記号,又は黒色を使用してもよい。この識別は,原則として負側の接地導線に対してだけ統一して使用する。
4.2.3 常時電圧がかかっている電線及びケーブル(活線)並びに端子は,原則として識別色に赤色を使用する。例えば,蓄電池からメインスイッチ,メインフューズ,交流発電機,始動電動機への接続,第一蓄電池のプラス端子から第二蓄電池のマイナス端子間の接続は,赤色とする。
4.3 識別表示位置 識別の表示位置は,帯,付け札及び色が容易に見えて,混乱することなく,どの電線及びケーブルもそれぞれの端子から150mm以内の範囲にあるように置く。必要ならば,識別表示を,電線及びケーブルの全長にわたって用いてもよい。 4.4 識別の耐久性 識別は,絶縁体の一部であるか,又は絶縁体に確実に取り付けなければならない。 ケーブル及び電線の識別は,ISO 6749に従って機械の塗装,保守又は修理が行われる間,読みやすいように保護されなければならない。
5. 電気回路又は機能グループの識別 4.1〜4.4に記載された方法による電線及びケーブルの識別に追加し,次の記号を各々対応して使用することによって,電気回路及び/又は照明,計器,信号などの機能グループごとの電気回路と個々の電線又はケーブルとの識別を容易にすることができる。
JIS A8324:2001
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