JIS A5750:2000 空気圧−標準参考空気
1. 適用範囲 空気圧機器・システムの性能を示すために,異なった大気条件下で求められた特性値が用いられているが,それらを関連づけるためには大気条件にかかわる変換係数が知られている必要がある。
この規格は空気圧技術上,空気圧機器・システムの性能を表示するための大気条件にかかわる標準値について規定する。
備考 この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,参 考として併記したものである。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0142 油圧及び空気圧用語
備考 ISO 5598 : 1985, Fluid power systems and components−Vocabularyからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
ISO 558 : 1980, Conditioning and testing−Standard atmospheres−Definitions
3. 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS B 0142によるほか,次(ISO 558からの引用)による。
3.1 参考空気 (reference atmosphere) 確定したデータから適当な相関係数が得られる場合,異なる空
気で決定した試験結果を修正・比較するために当事者間で合意した空気。
備考1. 標準参考空気又は参考空気は,測定された温度,湿度及び圧力が既知の法則に従う空気であ る。
2. 実際には,温度の相関係数が相対湿度と大気圧に関連する相関係数よりも影響が大きいの, 試験結果は温度に対してだけ修正されることが多い。
3.2 空気 (atmosphere) 一つ又はそれ以上のパラメータで定義した環境の条件。
− 温度
− 相対湿度
− 圧力
4. 標準参考空気
温度 相対湿度 大気圧
20℃ 65% 0.1MPa
備考 その量を自由状態の気体で示す場合,単位の後に略号ANRをつけて表さなければならない。
例 qv=xm3/s (ANR)
参考1. ISO 8778では,大気圧を100kPa [{1bar}] で表している。
2. JIS B 0142では,標準空気の大気圧は101.3kPaと定義している。
3. ANRの語源はStandard reference atmosphereのフランス語表記Conditions de l’atomospherenormale de referenceである。
JIS原案作成本委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 竹 中 俊 夫 東京工業大学名誉教授
(委員) 香 川 利 春 東京工業大学
藤 田 昌 宏 通商産業省
八 田 勲 工業技術院
橋 本 進 財団法人日本規格協会
村 井 孝 宣 財団法人機械振興協会
小 林 隆 博 株式会社神戸製鋼所
渡 並 直 トヨタ自動車株式会社
荒 木 義 昭 株式会社日平トヤマ
岡 安 英 雄 社団法人日本工作機械工業会
黒 部 昌 徳 東芝機械株式会社
藤 田 勝 石川島汎用機械株式会社
美濃越 昌 二 日本電気株式会社
久々湊 哲 夫 SMC株式会社
二 見 安 亮 CKD株式会社
木 原 和 幸 株式会社トキメック
梅 田 時 彦 川崎重工業株式会社
小曽戸 博 内田油圧機器工業株式会社
中 西 康 二 黒田精工株式会社
長 岐 忠 則 黒田精工株式会社
千 葉 誠 カヤバ工業株式会社
門 泰 一 太陽鉄工株式会社
石 井 進 内田油圧機器工業株式会社
山 崎 一 彦 山信工業株式会社
高 橋 克 彰 SMC株式会社
萩 原 正 治 SMC株式会社
根 本 圭 介 三菱電線工業株式会社
小 池 一 夫 イハラサイエンス株式会社
伊 藤 三 郎 株式会社コガネイ
竹 内 俊 一 オリオン機械株式会社
(事務局) 三 浦 吉 成 社団法人日本フルードパワー工業会
堀 切 俊 彦 社団法人日本フルードパワー工業会
JIS A5750:2000
PS:Thank you for your support!