JIS A1144:2001 フレッシュコンクリート中の水の塩化物イオン濃度試験方法 Method of test for chloride concentration in water of fresh concrete
1 適用範囲
この規格は,フレッシュコンクリート中の水の塩化物イオン濃度の試験方法について規定する。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 1115 フレッシュコンクリートの試料採取方法
JIS K 0101 工業用水試験方法
JIS K 0113 電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
JIS K 0127 イオンクロマトグラフ分析通則
JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水
JIS Z 8801-1 試験用ふるい−第1部:金属製網ふるい
3 試料ろ液 フレッシュコンクリート試料は,JIS A 1115によって採取する。試料ろ液は,次のいずれかとする。
a) フレッシュコンクリートの上面に浮き出たブリーディング水
b) フレッシュコンクリートをJIS Z 8801-1に規定する公称目開き4.75 mmのふるいによってウェットスクリーニングを行って分離したモルタル分の上面に浮き出たブリーディング水
c) フレッシュコンクリートから吸引ろ過,加圧ろ過(圧搾)又は遠心分離によって採取した水
d) フレッシュコンクリートをJIS Z 8801-1に規定する公称目開き4.75 mmのふるいによってウェットスクリーニングを行って分離したモルタル分から吸引ろ過,加圧ろ過(圧搾)又は遠心分離によって採取した水
e) フレッシュコンクリートの粘性が高く試料ろ液の採取が困難な場合は,附属書Aの試料ろ液の採取方法によって採取した水 4 分析方法 試料ろ液の塩化物イオン(Cl−)量の分析方法は,次のいずれかとする。ただし,妨害イオンの影響があるため試料ろ液はあらかじめ酸化しておく。
a) JIS K 0101の32.1[チオシアン酸水銀(Ⅱ)吸光光度法]
b) JIS K 0101の32.3(硝酸銀滴定法)
5 結果 試験は,同一試料ろ液について2回行う。塩化物イオン濃度は,分析結果を質量分率(%)で小数点以下3けたまで求めて,その平均値を四捨五入によって小数点以下2けたに丸める。
なお,試料ろ液を附属書Aの方法によって採取した場合は,質量分率(%)で小数点以下3けたまで求めた分析結果に希釈倍率を乗じ,その平均値を四捨五入によって小数点以下2けたに丸める。 注記 フレッシュコンクリート中の塩化物イオン含有量(kg/m3)は,得られた塩化物イオン濃度(%)に配合による単位水量(kg/m3)を乗じれば求められる。
JIS A1144:2001
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