JIS A8922:2001 土工機械−油圧ショベル− 運転員保護ガードの試験及び 性能要求事項 Earth-moving machinery−Hydraulic excavators− Laboratory tests and performance requirements for operator protective guards
序文 この規格は,1998年に第1版として発行されたISO 10262, Earth-moving machinery−Hydraulic excavators−Laboratory tests and performance requirements for operator protective guardsを翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある“参考”は,原国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,保護ガードの負荷時の特性を評価するために,確実で再現性のある試験方法及び性能要求事項を定める。このようなガードは,通常,運転席の前や上から運転席に飛来する物体(例えば,岩石及び破片)に対して油圧ショベルの運転員を適切に保護することを目的とする。 この規格は,JIS A 8403-1に規定する油圧ショベルに装着する運転員保護ガードに適用する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。 なお,対応の程度を示す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 10262 : 1998, Earth-moving machinery−Hydraulic excavators−Laboratory tests and performance requirements for operator protective guards (IDT)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発効年を付記していない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS A 8318 土工機械−座席基準点 (SIP) 備考 ISO 5353 : 1995, Earth-moving machinery, and tractors and machinery for agriculture and forestry−Seat index pointが,この規格と一致している。
JIS A 8403-1 土工機械−油圧ショベル−第1部:用語及び仕様項目 備考 ISO 7135(1), Earth-moving machinery−Hydraulic excavators−Terminology and commercial specificationsからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS A 8910 土工機械−転倒時保護構造−試験及び性能要求事項 備考 ISO 3164 : 1995, Earth-moving machinery−Laboratory evaluation of protective structures−Specifications for deflection-limiting volumeからの引用事項は,この規格の附属書1の該当事項と同等である。
JIS B 1180 六角ボルト 備考 ISO 898-1(2), Mechanical properties of fasteners−Part 1 : Bolts, screws, and studsからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS B 1181 六角ナット 備考 ISO 898-2 : 1992, Mechanical properties of fasteners−Part 2 : Nuts with specified proof load values−Coarse threadからの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
JIS Z 2202 金属材料衝撃試験片 備考 ISO/DIS 148 : 1996, Steel−Charpy impact test (V−notch) からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。 JIS Z 2242 金属材料衝撃試験方法 備考 ISO 148 : 1983, Steel−Charpy impact test (V−notch) からの引用事項は,この規格の該当事項と同等である。
注(1) 改正作業中 (2) 改正作業中
3. 定義 この規格で用いる主な用語及び記号の定義は,次による。
3.1 運転員保護ガード (operator guards)
油圧ショベルの運転席に取り付けるトップガード(3.3),フロントガード (3.2) 及びそれらを組み合わせたもの。
3.2 フロントガード (front guard) 油圧ショベルの運転席の前方からの飛来物に対する保護を目的とした装置。
3.3 トップガード (top guard) 油圧ショベルの運転席の頭上への落下物に対する保護を目的とする装置。
3.4 たわみ限界領域 (deflection limiting volume DLV) ROPS(3)及びFOPS(4)を試験し評価する際の許容される変形の限界を定めるための運転員に関する領域。 備考 この領域は,おおよそ,着席した大柄な男性運転員の寸法に基づく。JIS A 8910 追補1 付属書から適用する。
3.5 落下試験物体 (drop test object) 構造物評価試験の際に用いる,それぞれレベルIとレベルIIの許容基準に適合する落下試験物体。 注(3) ROPS : Roll-over protective structures (4) FOPS : Falling object protective structures
4. 通則
4.1 油圧ショベルの運転席は,機械を使用するにあたって落下物及び/又は飛来する物体の危険を考えて,次のいずれかを装着する。 − 落下物からの保護を目的とするトップガード − 前側から飛来する物体からの保護を目的とするフロントガード
JIS A8922:2001
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