JIS K0114:2000 ガスクロマトグラフィー通則
1 適用範囲 この規格は,ガスクロマトグラフィーによって無機物及び有機物の定性及び定量分析を行う場合の通則について規定する。
2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0050 化学分析方法通則 JIS K 0211:2005 分析化学用語(基礎部門)
JIS K 0214:2006 分析化学用語(クロマトグラフィー部門)
JIS K 0215:2005 分析化学用語(分析機器部門)
JIS K 8251 ガラスウール(試薬)
3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 0050,JIS K 0211:2005,JIS K 0214:2006及びJIS K 0215:2005によるほか,次による。 なお,括弧内の対応英語は参考のために示す。
注記 必要に応じてJIS K 0211:2005,JIS K 0214:2006及びJIS K 0215:2005の定義を補足,補強などの変更を行っている。変更を行った用語には,* を付した。
3.1 ガスクロマトグラフィー*(gas chromatography) 移動相として気体を用いるクロマトグラフィー。分析種を固定相との相互作用(吸着,分配)の差を利用して,分離・検出する。
3.2 ガスクロマトグラフ*(gas chromatograph)
ガスクロマトグラフィー用装置。 3.3 ガスクロマトグラフ分析(gas chromatographic analysis)
ガスクロマトグラフを用いた化合物の定性及び定量分析。ガスクロマトグラフィーと同義で使用することができる。
3.4 クロマトグラム*(chromatogram) ガスクロマトグラフィーを行った結果,得られる記録。ガスクロマトグラムともいう。 3.5 カラム*(column) 試料成分の分離が行われる管で,キャピラリー管壁に固定相を担持したもの,又は充塡剤を充塡したもの。分離カラムともいう。カラム用管の材料はガラス,フューズドシリカ,ステンレススチール,銅,鉄など。
3.6 固定相*(stationary phase) ガスクロマトグラフィーが行われる場の要素の一つで,カラム内にあって動かない相。吸着剤,又は担体に担持された液体など。分析種との相互作用の差で各分析種を互いに分離する。
3.7 固定相液体(stationary liquid) 固定相に用いる液体。 3.8 移動相*(mobile phase) ガスクロマトグラフィーが行われる場の要素の一つで,固定相に接して流れる分析種を展開,溶出する気体。
3.9 充塡剤*(column packing)
カラムに充塡する粒状吸着性固定相,固定相液体を担持した粒子など。 3.10 担体*(support)
分配形の充塡剤において,固定相液体を担持するために用いられる粒子状の支持体。
3.11 圧力勾配補正因子*,j(pressure gradient correction factor) ガスクロマトグラフィーでカラム入口と出口とに圧力差があることから,保持容量を補正するときに用いる係数。次の式で定義する。
JIS K0114:2000
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