JIS M8712:2000 鉄鉱石−回転強度試験方法
1 適用範囲 この規格は,回転強度指数及び摩耗強度指数によって鉄鉱石の回転強度(衝撃及び摩耗による粉化・崩壊に対する抵抗)を評価するための試験方法について規定する。この方法は,天然鉄鉱石塊鉱石(以下,塊鉱石という。)及び塊成鉱[焼成ペレット(以下,ペレットという。)及び焼結鉱]に適用する。
注記 1 この規格では,ホットブリケットアイアンは対象としない。ホットブリケットアイアンの回転強度試験は,ISO 15967,Direct reduced iron−Determination of the tumble and abrasion indicesof hot briquetted iron (HBI)で扱っている。注記 2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。ISO 3271:2007,Iron ores for blast furnace and direct reduction feedstocks−Determination of thetumble and abrasion indices (MOD)なお,対応の程度を表す記号(MOD)は,ISO/IEC Guide 21 に基づき,修正していることを示す。2 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。JIS M 8700 鉄鉱石及び還元鉄−用語注記 対応国際規格:ISO 11323,Iron ore and direct reduced iron−Vocabulary (MOD)JIS M 8702 鉄鉱石−サンプリング及び試料調製方法注記 対応国際規格:ISO 3082,Iron ores−Sampling and sample preparation procedures (MOD)
JIS M 8706 鉄鉱石及び還元鉄−ふるい分けによる粒度分布の測定方法注記
ISO 4701,Iron ores and direct reduced iron−Determination of size distribution by sieving (MOD)
JIS Z 8401 数値の丸め方
JIS Z 8801-1 試験用ふるい−第 1 部:金属製網ふるい
注記 対応国際規格:ISO 3310-1,Test sieves−Technical requirements and testing−Part 1: Test sieves ofmetal wire cloth (MOD)JIS Z 8801-2 試験用ふるい−第 2 部:金属製板ふるい注記 対応国際規格:ISO 3310-2,Test sieves−Technical requirements and testing−Part 2: Test sieves ofperforated metal plate (MOD)ISO 10836 Iron ores−Method of sampling and sample preparation for physical testing3 用語及び定義 この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。それ以外の用語及び定義は,JIS M 8700 による。
3.1 回転強度 (tumble strength) 回転ドラムによる回転試験 (tumble test) を実施した場合における塊鉱石及び塊成鉱の衝撃及び摩耗による粉化・崩壊に対する抵抗の度合い。
3.2 回転強度指数 (tumble index:TI) 塊鉱石及び塊成鉱の衝撃及び摩耗による粉化・崩壊に対する抵抗を表す強度指数で記号は TI を用い,粒度が+6.3 mm の試験後測定試料の試験前測定試料に対する質量分率(%)で表す。
3.3 摩耗強度指数 (abrasion index:AI) 塊鉱石及び塊成鉱の摩耗による粉化・崩壊に対する抵抗の度合い。AI という記号を用い,粒度が−500μmの試験後測定試料の試験前測定試料に対する質量分率(%)で表す。
4 原理 15 kg の測定試料を回転ドラム(内径 1 000 mm,内のり 500 mm)を用いて 25 回転/分±1 回転/分の速度で計 200 回,回転させる。回転後の測定試料を目開き 6.3 mm 及び 500μm のふるいでふるい分け,粒度ごとに質量を測定し,回転強度指数及び摩耗強度指数をそれぞれ算出する。5 サンプリング,試験試料及び測定試料の調製 5.1 サンプリング及び試験試料の調製 ロットのサンプリング並びに試験試料の採取及び調製方法は,ISO 10836 1) による。
注1) 現在,この規格を JIS M 8702 に統合するよう規格改正作業中である。− ペレットの粒度範囲は,−40 mm+6.3 mm とする。− 焼結鉱及び塊鉱石の粒度範囲は,−40 mm+10 mm とする。試験試料は,乾燥基準で,かつ,所定の粒度範囲に調製したものを,少なくとも 60 kg 採取する。試験試料を 105 ℃±5 ℃で恒量になるまで乾燥し,その後,測定試料調製のため,室温になるまで冷却する。
注記 恒量とは,1 時間ごとの連続した測定試料の測定値間の差が,乾燥前測定試料の質量の 0.05 %以下に達した場合をいう。5.2 測定試料の調製 測定試料は,JIS M 8702 に規定する縮分方法によって試験試料から採取する。
JIS M8712:2000
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