JIS C4212:2000 高効率低圧三相かご形誘導電動機
1. 適用範囲
この規格は,冷媒温度40℃以下の場所に使用される連続定格,周波数50Hz若しくは60Hz専用又は50Hz・60Hz共用,電圧600V以下,保護方式はIP4X(全閉形)及びIP2X(保護形)の一般用低圧三相かご形誘導電動機 (JIS C 4210) より効率を高くした高効率低圧三相かご形誘導電動機(以下,電動機という。)について規定する。
備考 保護方式IP4X及びIP2Xの詳細は,JIS C 4034-5による。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0401-1 寸法公差及びはめあいの方式−第1部:公差,寸法差及びはめあいの基礎 JIS B 0401-2 寸法公差及びはめあいの方式−第2部:穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表 JIS B 0902 回転軸の高さ JIS B 1001 ボルト穴径及びざぐり径
JIS B 1301 キー及びキー溝
JIS C 4034-5 回転電気機械−第5部:外被構造による保護方式の分類
JIS C 4210 一般用低圧三相かご形誘導電動機
IEC 60072-1 Dimensions and output series for rotating electrical machines−Part 1 : Frame numbers 56 to 400 and flange numbers 55 to 1080
3. 定格
3.1 定格電圧 定格電圧は,表1による。 表1 定格電圧 単位 V 定格電圧 200 220 400 440
3.2 定格出力 定格出力は,軸において連続して使用可能な機械的出力であり,キロワット (kW) で表し,表2による。
4. 性能
4.1 温度上昇 温度上昇は,7.2の方法によって試験を行ったとき,表3の値以下でなければならない。
表3 温度上昇限度 単位 K 電動機の部分 耐熱クラス 抵抗法 0.2kW〜0.4kW 0.75kW〜160kW 固定子巻線 E 75 75 B 85 80 F 110 105 鉄心とすべての構造構成物 この部分の温度上昇は,いかなる場合もその部分の絶縁物や近傍の材料に有害
な影響を与えてはならない。
4.2 効率 電動機の定格出力時の効率値は,7.3の方法によって試験を行ったとき,IP4X電動機は表4,IP2X電動機は表5による。 なお,表4及び表5の効率値には,次の裕度を適用する。 −0.15× (100−─ここに, 表4又は表5の効率値 4.3 耐電圧 耐電圧は,7.4の方法によって試験を行ったとき,これに耐えなければならない。
4.4 運転中の電圧及び周波数変動 電源の電圧変化と周波数変化の組合せの適用は,図1の領域A又は領域Bとする。
領域A内の電圧変化及び周波数変化に対し電動機は,定格トルクにおいて連続的に運転して,実用上支障があってはならず,領域B内の電圧変化及び周波数に対しては,定格トルクで運転して実用上支障があってはならない。 なお,領域Bで長時間運転することは望ましくない。
備考 “実用上支障がない”とは,寿命を著しく短縮する程度に至らないことをいい,効率及び温度上昇などは,定格状態の規定値には必ずしも従わなくてもよい。
5. 構造
5.1 附属品 電動機には必要に応じベース,基礎ボルトなどを付ける。
5.2 ケーブル引込口 ケーブル引込口は,特に指定がない限り,連結反対側から見て右側に設ける。 なお,端子箱を設ける場合その取付中心は,連結反対側から見て最上部から右側110度の角度の範囲内にあるものとする。
5.3 接地端子 電動機には,接地導体を接続できるような端子を設けなければならない。接地端子は,記号又は文字(又はE)で識別できるようにする。
6. 寸法 電動機各部及びベースの寸法並びに枠番号の適用は,図2,図3及び表6〜表9による。
JIS C4212:2000
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